大里用水の概要
1.土地改良区とは?
土地改良法に基づき設立された公法人であり、農業を営む上で必要な用排水路など農業施設の整備・管理や農地の整備など、いわゆる土地改良事業を行うことを目的として設立された農家の人達の組織です。
現在、社会経済情勢が大きく変化する中、農地や農業用水は、食料の安定供給に欠かせない基盤であるとともに、環境保全、洪水防止、防火用水など様々な優れた働きがあることが明らかになっており、今改めて農地と農業用水が大きく見直されています。土地改良区は、こうした大切な財産とも言える農地や農業用水を守り、豊かな地域資源を次世代に引継ぐ役割を担っている組織です。
2.大里用水土地改良区の概要
大里用水土地改良区は、組合員数約5,600人で組織され、受益地は、荒川の左右岸に接する地域で、熊谷市を中心に、深谷市、行田市、鴻巣市の4市にまたがる約2,800haにも及ぶ広い農地を管理しています。
荒川に堰を作り、水を取り始めた当初は、土地改良区の前身である奈良堰、玉井堰、大麻生堰、成田堰、御正堰、吉見堰の6つの水利組合が互いに管理していましたが、昭和2年の「県営用排水幹線改良事業」の開始を機に協議を行い、「大里用水路関係六箇水利組合連合」を設立、昭和27年には、土地改良法の制定にともなう組織変更が行われ、「奈良堰用水路土地改良区」、「玉井堰用水路土地改良区」、「大麻生堰用水路土地改良区」、「成田堰用水路土地改良区」、「御正堰用水路土地改良区」、「吉見堰用水路土地改良区」とその6つの土地改良区の連合組織である「大里用水路関係六箇土地改良区連合」が誕生しました。
その後、昭和48年には、「国営荒川中部農業水利事業」が実施されたことにともない、「荒川左岸土地改良区」が加入し、7土地改良区による「大里用水路土地改良区連合」に改称され、国が整備した施設の管理委託を受け、各幹線施設の維持管理を行ってきましたが、平成17年12月に7土地改良区は合併し、「大里用水土地改良区」が設立されると同時に、7土地改良区及び土地改良区連合は解散となりました。