大里用水の多目的機能

大里用水の概要 | 大里用水の歴史 | 大里用水の多目的機能

1.環境・生態系に配慮した用水路

 熊谷市(旧江南町)押切・樋春を流れる「御正吉見堰幹線用水路」には、ゲンジボタルが生息しています。ホタルは、昭和40年頃まで自然発生していましたが、徐々に姿を消し、昭和50年代には全く見ることが出来なくなってしまいました。

 その後、農業集落排水事業の導入により平成3年頃から再び自然発生し、平成7年頃からは多くのホタルが飛交うようになりました。そのため、地域でホタルを守ろうという気運が高まり、監視活動や保護活動などが始まりました。平成10年には旧江南町で「ホタル保護に関する条例」を制定し、平成19年2月の合併後も熊谷市が引継ぎ、市を上げてホタルの保護に努めています。

 また、国営大里総合農地防災事業での水路改修にあたっては、できるかぎり従前の水路構造に近づけるように水路底をコンクリート化せず、石積護岸の水路にすることにより、ホタルなどの生態系保全を重視し水路の整備をしました。工事中のホタルについては、地元の小学生達が学校でホタルの幼虫を飼育し、工事後に水路に放流しました。

 大里用水土地改良区としても通年通水(農繁期以外の冬期でも水路に水を流している)を行うなどして、地域と協力しながら用水路の維持管理を実施し、ホタルなどの生態系保全に積極的に努めています。

 この結果、現在でも5月下旬から6月上旬にホタルの飛交う姿を見ることができます。

2.その他の多目的機能

 熊谷市の中心部を通過する「荒川左岸幹線用水路」は星川と呼ばれ、親水性に配慮した2階建ての水路になっています。時期になるとうちわ祭りや灯ろう流しなどの場となったり、市民のオアシスとして親しまれています。

 また、各水路には防火施設を設置してあり、防火用水機能も果たしています。